かぷちーとのおひとりさまブログ

ジャンルや年代を問わず好きな事を発信していく雑記ブログ。

ネタバレ感想『ブレット・トレイン』てんとう虫の悪運は幸運に、独特なセンスを受け入れられるか

おつかれさま、かぷちーとです。

今回は映画『ブレット・トレイン』のレビューと解説を書きます。

Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved

『ブレット・トレイン』は、自分の行動でその場の状況を悪化させてしまう、悪運に選ばれた主人公てんとう虫(ブラッド・ピット)と、一癖ある殺し屋たちが新幹線に集まってしまう。アクション・コメディ・スリラーです。

全部海外のセットで撮影したと思えるほど、違和感だらけの日本が舞台です。

私は原作を読んでいません。でも、原作が好きな人がみたら”全く違う作品”に出来上がったんだろうなーと思います。

デヴィッド・リーチ監督らしく、スタイリッシュで魅力的なキャラクターと、そしてなにより非常に独特です。

『ブレット・トレイン』は”非現実なエンタメ作品”です。現実にあり得るかもと1ミリでも考える人には受け入れがたい作品かもしれません。

この記事は映画『ブレット・トレイン』を視聴済みの方に向けたレビューです。未視聴の方はご覧にならないようお願いします。

製作キャストとキャラクター解説


www.youtube.com

監督 デヴィッド・リーチ

代表作『デッドプール2』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』

『デッドプール2』によく似た作品です。

出演 ブラッド・ピット ”レディバグ(てんとう虫)”

復帰したばかりの老眼がきつくなってきた殺し屋。お笑い担当で主人公。

どんな仕事をこなそうとしても、悪運がつきまとう。

物語でもっとも関係ない立ち位置のキャラクター。

ジョーイ・キング ”プリンス(王子)”

木村の息子をビルから突き落とし、強運と持ち前の演技力を武器に殺し屋たちを翻弄する女学生。

その正体はホワイト・デスの娘、放任され目をかけてくれなかった父を恨んでいる。

アーロン・テイラー=ジョンソン ”タンジェリン(みかん)”

ソシオパスな一面をもつ無敵の殺し屋、レモンとは兄弟のように育ち相棒でもある。

ホワイト・デスの息子を救出し、彼とブリーフケースを護衛する仕事を請け負う。

ブライアン・タイリー・ヘンリー ”レモン”

ダンジェリンとは双子の兄弟と噂されるが、レモンは黒人の殺し屋。

ダンジェリンと護衛の仕事中、ブリーフケースをレディバグに盗まれ、ホワイト・デスの息子をホーネットに暗殺され窮地に立たされる。

『きかんしゃトーマス』にたとえれば他人の心が読めると豪語する。

アンドリュー・小路 "木村雄一"

息子をビルの屋上から突き落とした犯人に復讐を誓う日本の殺し屋。

定められた”運命”に翻弄される。

真田広之 "エルダー"

やたら”運命”を語りたがる木村の父親。

宿敵ホワイト・デスに復讐する機会を待ち続けた。

マイケル・シャノン "ホワイト・デス"

日本最強のヤクザを壊滅させ、世界的な犯罪組織にのしあがったロシア人のボス。

リボルバーを使ったロシアンルーレットを好む。

唯一の理解者である妻を失ったことにより、運命を呪い、運命を恐れている。

妻を死に追いやった1つ1つの運命を殺すために計画をたてる、冷酷な男。

サンドラ・ブロック "マリア・ビートル"

レディバグへ仕事を依頼する仲介役。彼に電話で指示を出しながら、時に励まし助言をする。

ベニート・A・マルティネス・オカシオ "ウルフ"

メキシコの殺し屋。

唯一愛した女性との結婚式で、パーティに参列する犯罪組織を狙った別の組織(ホワイト・デス)によってウルフを残し全滅。

潜入していたレディバグの”悪運”によってウルフは生き残り、毒をもった真犯人ホーネットとレディバグを狙う。

ローガン・ラーマン ”息子(サン)”

ホワイト・デスの息子。

中国マフィアに誘拐されてしまうが、タンジェリンとレモンによって救出される。

典型的なダメ息子。

問題を犯した息子を、心配した母親は車に乗り込み迎えに行った。

それが原因でホワイト・デスは愛する妻を失う、愛想の尽きていた息子と度重なる運命によって。

ザジー・ビーツ ”ホーネット”

日本の人気アニメキャラクター、モモもんの着ぐるみで潜入した毒を使う殺し屋。

変装のために車内販売員を殺して、その服を奪う。

ホワイト・デスの息子を暗殺した報酬として、ブリーフケースを狙っている。

『ブレット・トレイン』の感想と考察

Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved

魅力的なキャラクター

主人公のレディバグは自分の悪運について、自分を不幸にする”悪意のある現象”だと思っています。

でも、実は周りを巻き込みながら、幸運を招き入れているのかもしれない、とポジティブになります。

どの暗殺者も興味深く、キャラクターはとても魅力的です。どのような性格なのか、そしてそれぞれの目的も明確でした。

キャラクターの個性を大切にして、会話はコントのようです。

スムーズに進む物語と笑い、そしてアクションがかみ合っていました。

アクションはスタイリッシュで撮影も気にならなかったです。

人が死ぬシーンのグロテスクな描写を、得意の会話劇でマイルドにしています。

例えば毒殺を得意とするホーネットとのシーンはお気に入りです。

没入感を削ぐ挿入歌とCGクオリティ

挿入歌がバンバン流れます。CGはチープです。

これらの演出が、映画への”没入感を削ぐ”のか、さらに”のめり込める”のかは視聴者の感性次第です。

私は基本、映画に挿入歌が入るのは嫌いです。

でも、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のような映画の没入感を邪魔しない、上手な使われ方もあります。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は『マーベルシリーズ』で1番好きな映画です。

言葉で説明するのは難しいのですが、”映画のテーマ””世界観””シーンの流れ”にマッチしていれば「あれ?」と違和感がうまれることはありません。

残念ながら『デッドプール2』と『ブレット・トレイン』は挿入歌が無くても、映画は成立します。挿入歌を入れる意図がわかりません。

成立するなら別に必要ありません。

スリラー要素について

『ブレット・トレイン』はコメディとアクションを全面に出しているので、スリラー要素はそこまで強くないです。

伏線らしい演出はなく、どちらかといえば「実はこうでした」という回想シーンです。

でも、魅力を落とすような原因ではありませんでした。

最後に

Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved

私にとって、『ブレット・トレイン』は好きでも嫌いでもない、それなりに楽しめる普通の映画でした。

映画館で笑いも出ましたし、私も笑いました。

コメディとしてはなかなか面白い映画でしたが、”学び”は少なく、気になる要素がありました。

私は映画に没入できないと、観客というより、もっと遠く別の視点で映画をみているような気がします。簡単にいうと”冷めた目”でみます。

『ブレット・トレイン』は”映画のテーマや目的はない”ので、”主人公の成長”でも、”運命をかえる”ことでも”悪運と幸運の表裏”でもありませんでした。

よくも悪くもフランクな映画です。

VODやレンタルが開始したら、家でのんびりと鑑賞することをおすすめします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

堅苦しい文章なのは許してください。

では、またの機会に。