おつかれさま、かぷちーとです。
今回は映画『レッド・ノーティス』のレビューと解説を書きます。
世界に3つしかない黄金に輝く”クレオパトラの卵”を、美術品泥棒のビショップ(ガル・ガドット)に奪われてしまいます。
詐欺師のブース(ライアン・レイノルズ)とFBIプロファイラーのハートリー(ドウェイン・ジョンソン)は、共通の敵であるビショップを捕まえるたまに仕方なく手を組む凸凹バディー映画です。
私は夕飯のおともに”笑えるいい映画”だと思います。でも、真面目にみると色々と”ケチをつけたくなる映画”でもあります。
この記事は映画『レッド・ノーティス』を視聴済みの方に向けたレビューです。未視聴の方はご覧にならないようお願いします。
製作キャストとキャラクター解説
監督 ローソン・マーシャル・サーバー
代表作品「セントラル・インテリジェンス」「スカイクレイパー」
ロック様とよく組んでいる監督で、コメディ映画監督の印象が強いです。
同じバディー映画なら「セントラル・インテリジェンス」の方が面白かったです。
今回は全体的に”グリーンバック”(合成背景)が目立っていたり、カメラのアングルで気になる場面が多かったです。
キャストにお金が掛かりすぎたのか、資金面で苦しかったのか分かりませんが、映像の評価は良くないです。
音楽やストーリーは平凡です。悪くもないし、感動や驚きもなかったです。
総評にまとめて書きます。
ドウェイン・ジョンソン
FBI捜査官犯罪プロファイラー、ジョン・ハートリー
脳筋キャラクターよりも知的なキャラクターを演じる事が増えてきましたね。
ぶっちゃけ彼の演じるキャラクターはどれも同じですが、ドウェイン・ジョンソンの”カリスマ性”と”筋肉”が好きです。
個人的には手錠を引きちぎったり、ガラスの自動扉はこじ開けるよりも破壊して欲しかったです。
「技を越えた純粋な強さ、それがパワーだ!!」
泥棒映画お約束(?)の”どんでん返し”が用意されています。
でも、驚きも感動もない退屈な演出です。
その”どんでん返し”までに伏線はほとんどありません。「こうかもしれないなー」っていう要素がないと、”どんでん返し”の演出は非常に退屈です。
例えば、『名探偵コナン』では犯人を予想できても、トリックは全然わかりません。
何故なら伏線が無く、あとから”こうだった”と説明するからです。
ライアン・レイノルズ
天才詐欺師?泥棒?ノーラン・ブース
ロック様と同じく、どれも同じキャラクターになってしまうライアン・レイノルズですが、やはり”カリスマ性”というか”コミカルな動きと言動”が面白いです。
ファンが養護してくれそうな”愛嬌のある人気者”です。
詐欺師で自分本位、でも”なんだかんだで仲間を助けるお人好し”的ななところが、ライアン・レイノルズにハマってます。
ガル・ガドット
美術品泥棒、サラ・ブラック/ビショップ
ガル・ガドットといえば『ワイルド・スピードMAX』の吹き替えで衝撃を受けた人物です。(免許所みせて)
『ワンダー・ウーマン』『ワイルド・スピード』あれれ?この人も同じ様なキャラクターを演じているような……。
クール&ビューティーが似合う姉御でした。
『レッド・ノーティス』の感想と考察
同じ構図(カメラアングル)を見せられると飽きてしまう
例えば、最初の”クレオパトラの卵”を見に行くシーンです。
ハートリーとインターポール捜査官のダスが、部下を引き連れて現場に向かうシーンがあります。このシーンでは同じ角度の映像が続きます(曲がるとき、曲がる方向)。
これは印象付けとしては効果的です。
でも、意味のないシーンでやってしまうと、”違和感”が出てきて”没入感”が削がれてしまいます。
同様に、ブースが逮捕されるシーンとハートリーが捕まるシーンは同じ描写です。
これはワザと印象強くみせるために撮影したと思います。
でも、最初の意味のない印象付けのせいで”クドく”感じます。
この捕まるシーンは”実は似た者同士なんだ”と分かる、素晴らしい印象付けだったのに、もったいないです。
前半はこの手法のせいで正直面白くなかったです。
”違和感”で”没入感”をそがれてしまうと、映画に入り込むのはが難しいです。
でも、中盤からは気にならなくなります。
予算の都合か、撮った順番なのか分かりませんが、違和感だらけだったのは前半だけでした。アクションについても同じことが言えます。
アクションシーンとグリーンバックの細かいとこ
最初の”クレオパトラの卵”を盗んだブースが、軽快に足場を登ります。
足場の金具を外して警官を落とすシーンがけっこうあったんですけど、カットが多すぎてキャラクターの立ち位置がコロコロ変わります。そのせいで臨場感がなかったです。
足場を上り切ったあとハートリーが追跡して、ブースとハートリーがかけあうシーンも酷かったです。
グリーンバック(合成背景)もキャラクターがういています。特に、列車に乗り込んだ2人が、徐々に”わだかまり”がとける重要なシーン。ここの背景は物凄く浮いてます。
ネットフリックスの予算もあったとは思いますが、気になります。
キャラクターとコメディ映画
インターポールの捜査官ダスが優秀なのかアホなキャラにしたかったのか、どっちつかずで魅力的なキャラクターではなかったです。
かといえば、有名な豪華キャストは魅力的なキャラクターにしあげています。
ただ、ダメな所ばっかり書いたけど結局笑っちゃえば些細なはなしです。
なんだかんだ言っても笑っちゃうんだから、コメディ映画としては優秀な作品だと思います。
最後に
映画全体のクオリティーよりも、登場しているキャストに魅力を感じていないと非常に退屈な映画です。
メッセージ性のない”無能”で楽しむ映画でした。
だからこそ、夕食のおともには最適な映画かなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
堅苦しい文章なのは許してください。
では、またの機会に。